”わかりやすい”マニュアル制作講座
◀戻る
第40回 【原稿作成】カッコの使い方に工夫を
『 』
文章の中でカッコ書きはよく使われます。
( )、「 」、【 】、『 』などが比較的よく使われます。
カッコの目的は、大別すると次のように分けられるでしょう。
カッコを上手に使うと、意味のはっきりした文章を書くことができます。
たとえば、日本語では文章中に単語をそのまま記述すると、よく識別できないケースがあります。
切るを押します。
「切る」を押します。
このように、単語として独立させたい場合などは、カッコを使うとひと目で理解できるようになります。
一方、文章の内容を補助する目的で、カッコ書きを使うケースもよく目にします。
左右2つのネジをしっかり締めます(ネジは付属品の袋の中に同梱されている)。
こうした書き方は、文章を複雑にしてしまいます。
ひとつの文章を理解し終えないまま、1文の中に別の内容が登場して混乱する羽目に陥ります。
書き手の心理としては、この内容は「付加的な説明」という意識が働いて、カッコの中に入れ込んでいると考えられます。
後半の文をカッコ書きにする必要はないと言えます。
カッコ書きで付加せずに、その内容を正式な内容に昇格させたほうが読みやすくなります。
付属品の袋に同梱されているネジを取り出します。
左右2つのネジをしっかり締めます。
のように動作や状況をはっきりと指示することが大切になります。
カッコは、使い方次第でわかりやすさを大きく左右する記号です。
株式会社 ワカール