”わかりやすい”マニュアル制作講座

第40回 【原稿作成】カッコの使い方に工夫を

 

『 』

 

文章の中でカッコ書きはよく使われます。

( )、「 」、【 】、『 』などが比較的よく使われます。

カッコの目的は、大別すると次のように分けられるでしょう。

 

  • 文章の内容を補助する
  • 特定の言葉や文を文章本体と分ける
  • 単語を強調する
  • 書名などを記述する

 

カッコを上手に使うと、意味のはっきりした文章を書くことができます。

たとえば、日本語では文章中に単語をそのまま記述すると、よく識別できないケースがあります。

 

切るを押します。

「切る」を押します。

 

このように、単語として独立させたい場合などは、カッコを使うとひと目で理解できるようになります。

 

一方、文章の内容を補助する目的で、カッコ書きを使うケースもよく目にします。

 

左右2つのネジをしっかり締めます(ネジは付属品の袋の中に同梱されている)。

 

こうした書き方は、文章を複雑にしてしまいます。

ひとつの文章を理解し終えないまま、1文の中に別の内容が登場して混乱する羽目に陥ります。

書き手の心理としては、この内容は「付加的な説明」という意識が働いて、カッコの中に入れ込んでいると考えられます。

後半の文をカッコ書きにする必要はないと言えます。

カッコ書きで付加せずに、その内容を正式な内容に昇格させたほうが読みやすくなります。

 

付属品の袋に同梱されているネジを取り出します。

左右2つのネジをしっかり締めます。

 

のように動作や状況をはっきりと指示することが大切になります。

 

カッコは、使い方次第でわかりやすさを大きく左右する記号です。

 

 

株式会社 ワカール