”わかりやすい”マニュアル制作講座
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第26回 【レイアウト】テンプレート・スタイルの活用
DTPソフトでマニュアルをレイアウトするときは、テンプレート機能やスタイル機能を活用して、統一感のあるデザインをしましょう。
統一性
マニュアルは、繰り返しのパターンの多いコンテンツです。
複数のタイトルパターン、注意や参考、強調など、さまざまなパターンでフォントやサイズ、デザインを変えます。
こうしたデザインに統一性がないと、ユーザーは意外と読み難さを感じます。
また、デザインがバラつくと、マニュアルそのものに対する信頼感が低下して、ひいては理解度が低下します。
デザイン、レイアウトが雑なために、内容が良くても「わかりにくい」という烙印を押されることがあります。
1冊のマニュアルの中では、すべての要素に統一感を持たせましょう。
テンプレートの利用
DTPソフトには、テンプレート機能を備えたものがあります。
ノンブルなど基本的なレイアウト要素を予め配置したベースのデザインページです。
企画段階でマニュアルデザインを決定しますので、その際にテンプレートも一緒に作成しておきます。
テンプレートを利用することで、ページごとにデザインがバラつくことを防ぐとともに、作業の効率化が図れます。
MS-Wordのようにテンプレート機能がないソフトの場合は、ベースになるページデザインを必要なパートごとに作っておき、ページレイアウト時にはそのベースを元にページを作成していきます。
スタイルの利用
多くのDTPソフトにはスタイル機能が用意されています。
本文、見出し(数レベル)、強調、箇条書きなど、よく使うフォーマットはスタイルを作成しておきます。
スタイルを使ってレイアウトしておくと、デザイン変更時にも役立ちます。
たとえば、本文をすべて1ポイント大きくしたいという場合でも、スタイルが適用されていれば本文スタイルを修正するだけで、すべての本文の文字サイズを変更することができます。
また、マニュアルは完成後の改訂なども頻繁に行なわれます。
そうした際に、最初に作成した人と別の人が作業をする場合でも、スタイルが適用されていれば、比較的容易にその版下データの構成がわかります。
部品の用意
テンプレートやスタイルとは別に、よく使う部品もあらかじめ用意して使い回せるようにしておきます。
たとえば、注意や参考に使うピクト(小さな画像)や、表組みのベース、手順説明のフォーマットなどが、よく使われるパーツです。
複数の作業者がDTPに関わる場合は、こうしたパーツやベースになるフォーマットを共有フォルダーなどに入れて、いつでも利用できるようにしておきます。
株式会社 ワカール