”わかりやすい”マニュアル制作講座
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第24回 【レイアウト】ビジュアル要素について
文章以外のイラストや図などを「ビジュアル要素」と呼びます。
マニュアルでは、文章だけで説明しようとせず、なるべく直感的に理解できるビジュアルを活用したほうが、ユーザーの理解を促進することができます。
わかりやすいマニュアルはビジュアルをうまく使うことから生まれます。
ここでは、マニュアルによく使われるビジュアル要素について見ていきましょう。
イラスト
ハードウェアなどの操作説明書でよく使われるビジュアル要素が「イラスト」です。
機器の組み立てや操作方法などを線画で表現したビジュアルです。
部品の取り付けやネジの位置など、細部を見せることが必要なマニュアルの場合、不要な箇所を省いたり、必要な箇所を拡大したりと、見やすくできるのが特徴です。
写真を使う場合もありますが、写真ではごちゃごちゃして見えにくいケースがよくあります。
イラストは、実機や写真を元に専門のイラストレーターが描きます。
ライターや編集者が、角度や見え方、見える範囲など細かい指定をしてイラストレーターに依頼します。
実際にはない操作する手を加えたり、矢印やキャプションを加えることもあります。
線だけで表現する場合と、網(塗りつぶし)を食わる場合や、カラーで描く場合もあります。
現在は、アドビシステムズのIllustratorというソフトで描くことが多いですが、3Dソフトを使って立体的なイラストを作るケースもあります。
写真
最近ではスマホやデジカメを使って、簡単にキレイな写真が撮れるようになりました。
このため、操作説明や組み立て説明に写真を使うケースもよく見られます。
ただ、イラストの項でも触れましたが、写真は目的の箇所を取り巻くすべてが写し込まれるので、ユーザーにはどこが対象の箇所かわかりにくい場合があります。
こうした場合は、画像処理ソフトを使って、目的の箇所が見やすいように処理をするといいでしょう。
イラストは作成コストが高い場合が多いので、写真をうまく使うとコストを引き下げることができます。
図・グラフ
図やグラフも取扱説明書ではよく使われるビジュアル要素です。
電気回路のブロック図やフローチャート、寸法図など、イラスト以外のビジュアルを「図」と呼ぶのが一般的です。
図も、前述のIllustratorで作成したり、マイクロソフトのVisioやPowerPointの図作成機能で作って、JPEGやPNG形式で貼り込みます。
グラフもExcelやPowerPointで作成したり、IllustratorやPhotoshopで作り込んで貼り込むのが一般的です。
CAD図
イラストや図の一種ですが、設計や開発のときに作成するCAD図面をマニュアルに流用するケースもよくあります。
最近では、開発に3D CADを使用するのが一般的ですので、このデータを加工してマニュアルに使用します。
通常、CADデータはそのままではDTPソフトに貼り込めません。
いったんIllustrator形式などにエクスポートして、Illustratorで見やすいように加工して使うのが一般的です。
マニュアルに適した設計のCADデータがある場合は、イラスト作成コストを低減させることができます。
株式会社 ワカール