”わかりやすい”マニュアル制作講座
◀戻る
第22回 【レイアウト】制作に使うソフトウェア
マニュアルのレイアウトは、DTPソフトウェアで行ないます。
いわゆるワープロソフトからプロ向けのデザインレイアウトソフトまで、さまざまなソフトが出回っています。
ソフトウェアを選ぶときの留意点
ソフトウェアの向き不向き
DTPソフトウェアにはさまざまな製品やジャンルがあります。
ソフトウェアにより向き不向きがあります。
プロ向けのレイアウトソフトの場合、デザイン・レイアウトに特化しているので、複雑なレイアウトや見栄えのするデザインなども難なくこなします。
ただ、こうしたソフトは機能も豊富ではじめての人や片手間に使うには難しいものです。
これに対して、ワープロタイプのソフトは、最近では機能が豊富になり多様なデザインにも対応しますが、込み入ったレイアウトになると難しいケースも出てきます。
ただ、こうしたソフトは誰でも扱えるのがメリットです。
誰がレイアウトするか
前述したようにDTPソフトには、プロ向けの高機能なものから誰でも使えるワープロタイプまでさまざまな種類があります。
原稿を書く人とレイアウトをする人が分かれており、専門の人がレイアウトする場合はプロ向けの高機能なDTPソフトのほうが使いやすいでしょう。
一方、ライターが原稿を書きながらレイアウトまでするような場合は、ワープロライクなソフトのほうが適しています。
誰が改訂するか
マニュアルの場合、製品のバージョンアップなどによる改訂(修正)が多く発生します。
この場合、最初にマニュアルを作ったチームとは異なる人が作業にあたるケースもよくあります。
そうした場合に、作業者が使えるDTPソフトを選んでおくことが大切になります。
改訂時に大きな労力が発生する可能性があります。
データの使い回し
企業では、マニュアルの内容を営業資料や販売店向けの説明資料に流用したいというケースがままあります。
そうしたとき、マニュアルデータがプロ向けのDTPソフトで作成されていると、その一部を取り出すことが難しいケースがよくあります。
文章はPDFからコピペできても、図やイラストを取り出せないというケースがよくあります。
流用がよく発生する現場では、ワープロライクなDTPソフトを採用しておくと、誰でも作業ができて便利です。
どんなソフトがあるか
MS-Word
ひじょうに一般的なワープロソフトです。Windowsユーザーの大半はお使いになっていると思います。
Wordでマニュアルを作成するケースはとても多いと思われます。
Wordであればデータの使い回しなどもほぼ問題ありませんし、誰でも作業ができるのがメリットです。
ただ、デザイン機能としてはプロ向けには少し劣るのは否めません。
また、データ量が増えると不安定になりハンドリングが難しくなる場合があります。
ページ数や図の点数が多い場合は注意が必要です。
InDesign
アドビシステムズのプロ向けDTPソフトです。
現在は、高機能DTPソフトのデファクトスタンダードと言っていいと思います。
プロのデザイナーや印刷業者も使うソフトなので、ひじょうに高機能でページもののデザインレイアウトはほぼすべて網羅することができます。
ただ、高価だったり機能が複雑だったりするため、ちょっと片手間にレイアウトする、という使い方には向いていません。
Illustrator
同じくアドビシステムズのソフトウェアです。
ジャンルとしてはイラスト作成ソフトですが、ペラもの(1枚もの)の印刷物のDTPによく使われます。
コンシューマー製品などによくある、ペラ裏表1枚のマニュアル等はこのソフトで作られることが多いです。
また、説明用のイラストや図版をこのソフトで作成して、他のDTPソフトで使うのも一般的です。
Photoshop
こちらもアドビシステムズの製品で、画像処理用ソフトです。
説明に写真を使う場合や、画面キャプチャデータを使う場合に、このソフトを使って画像処理や加工をします。
株式会社 ワカール